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3焦点よりも焦点数が多いと言われている多焦点眼内レンズの記事にご注意ください

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2020年秋、大宮七里眼科では新たな多焦点眼内レンズであるテクニス・シナジーの使用を開始しました。
大宮七里眼科の山﨑健一朗院長はテクニス・シナジーに早くから注目し、その特性を十分に検討した結果、焦点が手元にも十分に合っているため日本人の生活習慣に合う多焦点眼内レンズであること、安全性の確立している材質を使用していること、国内にて厚生労働省の承認を受けているから、その使用を開始することとしました。

大宮七里眼科では、山﨑健一朗院長が世界の多焦点眼内レンズについて情報を精査しており、テクニス・シナジー、パンオプティクス、ファインビジョンのような信頼度の高い眼内レンズだけを使用しております。
大宮七里眼科では常に患者さんにもっともメリットがあり、かつ安全性の高い多焦点眼内レンズを山﨑健一朗院長が選んで使用しています。

大宮七里眼科で2021年2月までに1800例以上の3焦点の眼内レンズを使用しました。3焦点の眼内レンズとは、パンオプティクス(PanOptix)やファインビジョン(Fine Vision)のことを指します。
パンオプティクス(PanOptix)、及びファインビジョン(Fine Vision)は世界で多く使用されており、数え切れないほどたくさんの医学論文によるデータがあります。そして両者とも安全性の高い材質を使用しています。

それに対し、多焦点眼内レンズの中には、日本だけでなく海外でも未だ十分な症例数に使用されておらず、データの量が絶対的に不足しており、安全性と効果に十分な検討がなされていないものもあります。
インターネット上には、十分な効果や安全性が検討されていない多焦点眼内レンズについて、「もっとも新しく」「もっとも優れている」と書かれていることがあるようです。
当サイトの記事「インターネット上にあふれる白内障手術についての情報に惑わされないために」でも書きましたが、多焦点眼内レンズについて、インターネット上にはたくさんの情報が溢れています。
大宮七里眼科では、患者さんたちにこのような情報に惑わされないよう、注意をうながしています。

特に誤解をされやすいのが、焦点の数についての記事です。
最近、患者さんからインターネットで読んだ新しい多焦点眼内レンズの記事についての質問を受けることが多くなっています。
上記で述べたパンオプティクスやファインビジョンは遠方、中間、近距離の3つの距離に焦点を持つ3焦点の多焦点眼内レンズです。
患者さんから質問をよく受ける眼内レンズのうち、もっと焦点の数の多い眼内レンズがある、とのことをお聞きしました。
しかしその3焦点よりももっと焦点が多いと謳われている眼内レンズは全く新しい眼内レンズメーカーが発売しており、アメリカでも日本でも承認を受けていないため、安全性も効果も全く確立されていません。そのため大宮七里眼科では使用はしておりません。

患者さんたちに強く訴えたいのは、「焦点の数に惑わされないように」ということです。
3焦点眼内レンズよりも5焦点、あるいはもっと焦点の多い眼内レンズの方が良く見える、という単純な理屈ではないのです。肝心なのは医学的論拠、エビデンスです。2021年2月現在、3焦点よりもっと焦点の多い5焦点眼内レンズについての医学論文はほとんどゼロの状態です。しかしあたかも「焦点が多いことは絶対的にいいことだ」と患者さんが誤解していることは、大変残念なことです。
そもそもメーカーがたくさんの距離に焦点を持つように設計した眼内レンズが、必ずしもその通りの結果にはならないこともありえます。
眼内レンズによる見え方の結果は、必ずしも意図の通りにならないかもしれないのです。
3焦点眼内レンズであるパンオプティクスやファインビジョンの効果については、すでに確立されています。
それに対して3焦点よりももっと焦点の多い眼内レンズの効果と安全性については、今後まだまだ時間をかけて検討する必要があります。
もし将来、5焦点眼内レンズやそのほかの多焦点眼内レンズに関して十分な効果と安全性が認められた時には、大宮七里眼科でも採用をすることとします。
ただし2021年2月現在、5焦点眼内レンズなどについて、その効果が確立されているとは言えない状態であること、日本国内では厚生労働省の承認を受けていないことも明記しておきます。

また大宮七里眼科では、白内障手術の前に、必ず多焦点眼内レンズに精通した眼科専門医から患者さんに直接、そのメリットとデメリットについて説明をしています。
大宮七里眼科では2021年2月現在までに3887件の多焦点眼内レンズによる手術を行いました。
多焦点眼内レンズについて多くの患者さんから信頼を得て、多くの実績を積んできたことを自負しております。
また、山﨑健一朗院長の著書「人生が変わる白内障手術」にも3焦点の多焦点眼内レンズについて記事がありますので、ぜひご参考にしてください。

監修医師 山﨑 健一朗

院長紹介

院長資格

  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 日本で初めてフェムトセカンドレーザー白内障手術を開始
  • 2017年 著書「人生が変わる白内障手術」出版
  • 多焦点眼内レンズ使用症例を4,958件以上
  • フェムトセカンドレーザー白内障手術4,752件以上
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