クラレオン・ビビティの特徴を大宮七里眼科・山﨑健一朗院長が解説

大宮七里眼科はクラレオン・ビビティの患者様への使用を開始しました

大宮七里眼科・山﨑健一朗院長は、2023年3月28日に新しいタイプの多焦点眼内レンズであるクラレオン・ビビティ(Clareon Vivity、以下ビビティ)を使用したフェムトセカンドレーザー白内障手術を実際の患者様への使用を開始しました。
大宮七里眼科は日本でもっとも早くクラレオン・ビビティを使用した施設の一つとなりました。
クラレオン・ビビティを使用した患者様の経過は大変順調です。
ここでは大宮七里眼科・山﨑健一朗院長がクラレオン・ビビティについての情報を監修した最新の情報をお伝えします。

クラレオン・ビビティとは

ビビティは今までにないテクノロジーを使用した多焦点眼内レンズです。
日本国内ですでに厚生労働省の認可を受けています。
今まで使用されてきた多焦点眼内レンズの多くは回折型でしたが、ビビティは回折型ではなく、X-WAVEテクノロジーと呼ばれる波面制御の光学原理を利用しています。
「クラレオン」は長期間において高い透明性を維持するために開発された最新の眼内レンズの製造法、および眼内レンズの材質についての名称です。クラレオンは単焦点眼内レンズや、3焦点眼内レンズであるパンオプティクスにも採用されています。

 

クラレオン・ビビティの波面制御の光学原理の模式図

クラレオン・ビビティの波面制御の光学原理の模式図

クラレオン・ビビティの特徴と手元の見え方

ビビティは波面制御単焦点眼内レンズよりも遠方から中間距離まで、焦点を拡張しています。これはビビティの波面制御領域によるものです。
近方の見え方については、ビビティは単焦点眼内レンズよりも良いとされていますが、回折型多焦点眼内レンズ(クラレオン・パンオプティクスやテクニス・シナジーなど)ほどのクオリティにはならないと考えられています。
しかし実際には多焦点眼内レンズをご希望の方の一番強い希望は、手元の文字などを眼鏡なしに裸眼で読むことです。
従って、多焦点眼内レンズを希望される方のほとんどが、クラレオン・ビビティよりもクラレオン・パンオプティクスやテクニス・シナジーなどの回折型多焦点眼内レンズを希望すると考えています。

中間距離がよく見えることの重要性

日常生活ではパソコンを見る距離、メニューなどを読む時、すこし離れた場所の書類やカレンダーなどを見るときなど、中間距離を見る機会が多くあります。
ビビティは遠方から中間距離の見え方を連続的に改善することで、日常生活の利便性を向上させます。
ただし、近方については眼鏡が必要になる可能性があります。

クラレオン・ビビティが提供する遠くと中間距離がよく見える生活のメリット

ハローやグレアなどについて

全ての多焦点眼内レンズについて、ハローやグレアという夜間に光がまぶしく見えたり、光のまわりに輪が見える現象が起こる可能性があります。ビビティも例外ではありませんが、ビビティではそれらの現象が起こる可能性が、回折型多焦点眼内レンズよりもかなり低く抑えられます。

クラレオン・ビビティのコントラスト感度について

ビビティは一般的な多焦点眼内レンズよりに比べて、特に暗所で高いコントラスト感度が期待できます。
かつハローやグレアが少ないことから、夜間に車の運転をする人などに適していると考えられます。

クラレオン・ビビティに適した症例について

多焦点眼内レンズは加齢黄斑変性や糖尿病網膜症に代表される網膜疾患や、緑内障など視神経の病気がある場合には適応にならない場合がありました。
よって、これらの疾患が重症の場合には、単焦点眼内レンズをお勧めしてました。
しかしビビティはそのような症例に対しても、慎重に症例を選択することで使用できる可能性があることがデータから示唆されています。
その判断は網膜に対してのOCT(光環礁断層計)、視野検査、コントラスト感度測定など、複数の検査の結果をもとに、大宮七里眼科のような多焦点眼内レンズを多数行っている経験豊富な眼科医が行う必要があります。

以上の記事を読んでクラレオン・ビビティに興味のある方は、ぜひ大宮七里眼科にご相談ください。

監修医師 山﨑 健一朗

院長紹介

院長資格

  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 日本で初めてフェムトセカンドレーザー白内障手術を開始
  • 2017年 著書「人生が変わる白内障手術」出版
  • 多焦点眼内レンズ使用症例を4,958件以上
  • フェムトセカンドレーザー白内障手術4,752件以上
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