老眼が改善すると謳う
サプリメントでは
老眼は全く改善しない
現在、老眼の治療を希望する人は多く、老眼が改善するというサプリや本はかなり売り上げていると思われます。実際にテレビでプロ野球の試合を見ても、球場の目立つところに「遠近(えんきん)」が見えるというサプリメントの広告が出ていることでも分かります。
しかし、ブルーベリーや老眼がよくなって「遠近(えんきん)」ともに見えやすくなるという印象を与えるサプリメント、老眼が良くなると謳っているメガネ、見るだけで老眼や視力が良くなるという模様のイラストが書いてある本、ガボールパッチなる方法などを行っても、老眼は治りません。
たとえば、目の調節力が改善すると謳っているサプリに入っているアスタキサンチンという配合物は「手元のピント調節力を維持し、日常的なパソコンなどによる目の疲労感を軽減することが報告されている」と記載されています。
このような説明書きを読むと、「このサプリを飲むと老眼が回復するのだな」と考えてしまうかもしれませんが、そこには注意が必要です。
よく見ると、「老眼が治る」とも、「調節力が改善する」とも書いていないのです。 調節力を維持すると記載されています。専門家である私から見ても調節力を維持すると言う表現についてはよく理解できません。何を基準に調節力を維持すると証明したのかは定かではありませんが、調節力を改善するものではないことは確かなようです。
疲労感を軽減させる、というくだりについても、「眼精疲労」の感覚はあくまで自覚的なものであり、客観的な評価についてはかなりあいまいです。もちろんこのメーカーはこれらの宣伝文句について何らかのデータを持っていると思われますが、老眼を治す、あるいは軽減することとは程遠いものである事は間違いありません。
なお、実際に私の周囲に眼科医の中に、このような「遠近」ともに見えるようになると宣伝しているサプリを飲んでいる人はいません。(なお、加齢黄斑変性の予防に効果のあるルテインのサプリメントを飲んでいる眼科医は多数おられます。)同様に、ガボールアイ、ガボールパッチなる老眼が改善すると宣伝している紙に書いた縞模様を見るだけで老眼が改善する本も、眼科医自身で使っている人を見たことがありません。
我々のような老眼治療手術を行なっている眼科医の世界では老眼のサプリメント、老眼が治るとされるガボールパッチなる本について効果を認めている人はいませんのでご注意ください。


