多焦点眼内レンズの費用は?

多焦点眼内レンズを使った白内障手術の費用はいくらですか?

大宮七里眼科は2012年6月に日本に先駆けてフェムトセカンドレーザー白内障手術を開始しました。多焦点眼内レンズを正確な位置に固定するにはフェムトセカンドレーザー白内障手術が非常に有用なので、現在では多焦点眼内レンズによる白内障手術は基本的にフェムトセカンドレーザー白内障手術によって行っています。
フェムトセカンドレーザー白内障手術は保険外診療であり、自由診療となります。
大宮七里眼科にて多焦点眼内レンズを使用したフェムトセカンドレーザー白内障手術の手術費用は片目110万円~(税込)です。

保険診療で老眼も治す治療はないのですか?

保険診療による白内障手術で使えるのは、単焦点眼内レンズのみです。単焦点眼内レンズは、ピントが合う焦点距離が1か所だけなので、遠くか近くのどこか一箇所にしかピントが合いません。それ以外の距離にはピントが合わないため、メガネが必要になります。遠くにピントを合わせることが一般的なので、多くの場合、術後は手元を見るときは老眼鏡が必要になります。つまり単焦点眼内レンズによる白内障手術では、老眼の状態は治りません。

フェムトセカンドレーザー白内障手術手術(レーザー白内障手術)は、従来の白内障手術となにが違うのですか?

白内障手術には、医師が目測で判断してメスやピンセットなどを使って切開するマニュアル手術と、最先端機器をフェムトセカンドレーザー白内障手術手術(レーザー白内障手術)の2種類あります。

私が2012年に日本に先駆けて開始したフェムトセカンドレーザー手術では、フェムトセカンドレーザーという光を使ってミクロン単位で眼球の組織を非常に精密に切開することができます。
「フェムト」は1000兆分の1を表す単位で、「セカンド」は秒のことです。つまり1000兆分の1秒の短時間の単位でレーザーを照射するのが特徴です。
レーザー照射は短時間であるほど正確な切開や加工が可能で、しかも強いエネルギーを持ちます。従ってフェムトセカンドレーザー白内障手術では、非常に精密に手術を行うことができます。
眼内レンズ挿入や水晶体の内容を除去するための窓となる前嚢切開、水晶体を細かくする砕いて超音波使用量を減らすことのできる水晶体破砕、角膜を切開して超音波乳化吸引術の機械や眼内レンズを挿入する傷口を作る角膜切開の3つの工程をレーザー機械を使用して行宇野で、マニュアル手術に比べて眼への負担は軽くなり、眼内レンズの偏位などのリスクを減らすことができます。
詳しくは大宮七里眼科のレーザー白内障手術を参照してください。

多焦点眼内レンズを使用するには、眼内レンズの位置が正しく挿入されやすくなり、手術後の眼内レンズの傾きも少ないフェムトセカンドレーザー手術が最適と考えられています。
(Intraocular lens tilt and decentration measured by Scheimpflug camera following manual or femtosecond laser-created continuous circular capsulotomy, Kinga Kránitz et al, Refract Surg. 2012 Apr;28(4):259-63. doi: 10.3928/1081597X-20120309-01.)
従って、大宮七里眼科では多焦点眼内レンズを使用した白内障手術では基本的にフェムトセカンドレーザー白内障手術で行っています。

最初は単焦点レンズを入れて、不便を感じたら多焦点レンズに入れ替えることはできますか?

一度挿入した眼内レンズを取り出して交換することは技術的には可能なのですが、眼内の組織にダメージを与えるリスクがあるので、基本的には行いません。眼内レンズはまわりの組織に癒着することで固定されます。しかし取り出すとなるとその癒着をはがさなければならず、大きな合併症につながる可能性があります。またレンズを入れ替える際には最初の手術より角膜を大きく切開するので、眼に負担がかかってしまいます。

実際当院にも、単焦点眼内レンズの交換を希望される患者さんが受診されますが、リスクをご説明して、よほどの理由がない限りレンズの入れ替えは行うべきではないとお話しています。ですから白内障の手術は基本的に一生で片目につき1回だけとお考えください。確かに一度に支払う医療費は高額ですが、その後はメンテナンス等も必要ありません。生涯あなたの目となって働いてくれるレンズですから、メリットを充分に理解した上で眼内レンズを選択していただきたいと思います。

多焦点レンズを使用したフェムトセカンドレーザー白内障手術は、医療費控除になりますか? また医療保険の給付金などは請求できますか?

医療費控除については詳しくは税理士や税務署にご相談ください。一般的には自由診療でも白内障手術は控除対象になる場合があり、その場合は医療費控除を申告すれば税負担をより大きく軽減することができます。 また当院は遠方から受診される患者さんもおられますが、通院にかかる交通費なども医療費に加えて申告することができます。
また、民間の医療保険については、手術給付金などが請求できる場合があります。
ただし手術給付金は手術にかかる費用のごく一部であり、多焦点レンズを使用したフェムトセカンドレーザー白内障手術の全額が保険で賄うことができるということはありません。
また先進医療に関わる民間の保険については、2020年3月に多焦点眼内レンズを使用した白内障手術は先進医療の対象から外れましたのでご注意ください。 もちろん加入している健康保険によって異なりますので、保険会社にお問い合わせください。

監修医師 山﨑 健一朗

院長紹介

院長資格

  • 日本眼科学会認定 眼科専門医
  • 日本で初めてフェムトセカンドレーザー白内障手術を開始
  • 2017年 著書「人生が変わる白内障手術」出版
  • 多焦点眼内レンズ使用症例を4,958件以上
  • フェムトセカンドレーザー白内障手術4,752件以上
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