目の疲れをとるには?自分でできる疲れ目対策をチェック
院長 山﨑 健一朗
院長プロフィール
- 日本眼科学会認定 眼科専門医
- 日本で初めてフェムトセカンドレーザー
白内障手術を開始 - 2017年 著書「人生が変わる白内障手術」出版
- 多焦点眼内レンズ使用症例を4,958件以上
- フェムトセカンドレーザー白内障手術4,752件以上
疲れ目とは、目を酷使することで生じる不快感や視覚の疲労を指し、現代の生活習慣の中で多くの方が抱える身近な症状です。日常生活の中で多くの方が悩まされる疲れ目は、仕事や学習の効率を下げるだけでなく、頭痛や肩こりなど全身の不調につながることもあります。この記事では、疲れ目の主な原因や予防のための工夫について詳しく解説します。ご自身の症状に合わせたケアを知ることで、日々の生活をより快適に過ごすための参考にしていただければ幸いです。
疲れ目の原因
長時間の画面注視
長時間の画面注視は、疲れ目の大きな原因の一つです。パソコンやスマートフォンを見続けると、常に近くに焦点を合わせることになり、目のピントを調整する毛様体筋が持続的に緊張します。本来、毛様体筋は遠くを見るときにゆるみ、近くを見るときに緊張する仕組みを持っていますが、画面を長時間見続けることで緊張が解けず、次第に負担が蓄積していきます。その結果、眼精疲労が起こりやすくなり、さらに「VDT(Visual Display Terminal)症候群」と呼ばれる状態につながることもあります。VDT症候群では、目の疲れだけでなく肩や腰のこり、不眠、気分の落ち込みなど、全身や精神面にも症状が及ぶことがあります。
度数の合わないメガネやコンタクトレンズの使用
度数の合わないメガネやコンタクトレンズの使用は、疲れ目を引き起こす大きな原因となります。視力は年月の経過や生活環境によって少しずつ変化するため、最初は合っていた度数でも、気づかないうちに合わなくなっていることがあります。その状態で装用を続けると、目は無理にピントを合わせようとし、ピント調節を担う毛様体筋に過度な負担がかかります。その結果、目の疲れや眼精疲労といった症状が生じやすくなるため、見え方に違和感を覚えた際には眼科を受診し、適切な度数に調整することが大切です。
ドライアイ
ドライアイは、涙の量や質の異常によって目の表面が乾燥し、不快感や視機能の低下を引き起こす疾患です。主な原因には、パソコンやスマートフォンの画面を長時間注視することでまばたきの回数が減り、涙の分泌や分布が不十分になることが挙げられます。また、エアコンによる乾燥した室内環境、湿度の低い冬場、風の強い屋外なども乾燥を助長する要因です。こうした状況が続くと、目の表面を保護する涙の働きが低下し、乾燥による刺激から目に負担がかかります。その結果、目の疲れやかすみ、痛みなどの症状が現れ、疲れ目の一因となることがあります。
疲れ目の予防方法
眼球体操
眼球体操は、目の周囲の筋肉を動かして血流を促すことで、疲れ目の予防やリフレッシュにつながると考えられている簡単な運動です。やり方はシンプルで、顔を動かさずに正面を見たまま、目だけを左右や上下に数秒ずつ動かします。無理のない範囲で取り入れることで、目のまわりの筋肉の緊張をほぐし、血行が良くなることで目の疲れを和らげる効果が期待できます。
目を温める・冷やす
目を温めたり冷やしたりする方法は、疲れ目のケアとして取り入れやすい習慣です。温める場合は、濡らして絞ったタオルをラップで包み、電子レンジ(500〜600W)で30〜60秒ほど加熱して蒸しタオルを作ります。手で触れて適温を確認したうえで、目を閉じてまぶたの上にそっと乗せ、5〜10分程度温めましょう。温めることで血流が良くなり、目の筋肉の緊張がほぐれて疲労回復につながります。ぬるくなった場合は10〜20秒ずつ追加で加熱し、熱くなりすぎないよう注意してください。一方、目が充血しているときには炎症を和らげるため、温めるよりも冷やす方が適しています。冷やしタオルは、水で濡らして絞ったタオルをビニール袋に入れて冷凍庫で約1時間、または冷蔵庫でひと晩冷やして準備します。使用するときは目を閉じ、まぶたの上から数分間そっと当てて冷やしてください。
疲れ目に合った目薬の使用
疲れ目のケアには、適切な成分を含む目薬を選んで使用することが役立ちます。特にネオスチグミンメチル硫酸塩やビタミンB12(シアノコバラミン)を含んだ目薬は、ピント調節機能を整えたり視神経の働きをサポートしたりする効果があるため、疲れ目の症状を和らげるのに有効です。これらの成分を配合した目薬はドラッグストアなどで市販されているため、成分表示を確認して選ぶとよいでしょう。ただし、コンタクトレンズを使用している方は注意が必要です。レンズの種類によっては装用中に使用できない目薬もあるため、必ずパッケージの表示を確認し、使用可能かどうかを確かめてから選ぶようにしてください。
スマホ・パソコンの使用習慣の改善
スマートフォンやパソコンを長時間使用すると、目のピント調節機能が低下して疲れやすくなるため、日常の使用習慣を見直すことが疲れ目の予防に重要です。方法としては、まず作業中に1時間ごとに10〜15分程度の休憩を取り、スマートフォンなどの画面を見ない時間を作ることが勧められます。休憩中には、目のまわりをやさしくマッサージしたり、まぶたの上から軽く押したりすることで、目の緊張をほぐしやすくなります。また、画面との距離を正しく保つことも大切です。パソコンは目から40cm以上、スマートフォンは30cm以上離し、画面は目線より下の位置に置くようにしましょう。さらに、室内やディスプレイの明るさを周囲に合わせて調整し、外光の映り込みを避けるために遮光カーテンを使ったり、画面の位置を工夫したりすることも効果的です。これらを実践することで、目にかかる負担を軽減し、疲れ目の症状を予防・改善する効果が期待できます。
